麻酔科は2011年8月1日に開設され、術前・術中・術後を通して麻酔科専門医が手術患者様の全身管理を行っています。患者様や御家族に対しては分かりやすい説明を心掛け、安全・安心な麻酔を提供できるよう努力しています。その一環として、御希望の方には術前診察時に手術室を見学していただくこともできます。
麻酔科医の仕事は、手術中の意識や痛みを取るだけでなく、刻一刻と変化する循環器や呼吸器、その他の臓器機能の保護といった全身管理がその本質となります。近年はリスクの高い方が手術を受けることが増え、麻酔科医の仕事はより一層重要度を増しています。安全な手術、安全な全身麻酔を遂行するためには、手術前の準備が非常に大事になります。そのため、患者様には事前に麻酔科術前外来を受診していただき、個々の体が抱える問題点を把握した上で、オーダーメイドの麻酔を行います。
手術を受ける皆様に共通する不安として、術後の傷の痛みがあります。当院ではその点を重視して、末梢神経ブロック硬膜外麻酔や患者自己管理鎮痛法(PCA)といった術後痛対策にも力を入れています。麻酔科の守備範囲は手術室内に留まらず、緩和ケアチームや人工呼吸器管理チームの一翼も担い、病棟においても活躍の場を広げています。将来的には在宅医療分野にも手を伸ばし、より一層地域の皆様のお役にたてるよう努める所存です。